リモートワークは、サラリーマンが週10時間だけ働き、自由な時間と場所を手に入れる必要条件

テレワーク

リモートワークについては、働く人の側からも、賛否の声があります。

賛成派からは、

「通勤時間がなくなり、満員電車の地獄から解放された」

「朝、早く起きなくて済むようになった」

「家族と過ごす時間が増えた」

「会社の飲み会から解放されて、嫌な思いをすることがなくなった」

「どうでもいい雑用がなくなったので、仕事に専念できるので、効率があがる」

という声があります。

一方、反対派からは、

「家の中で、落ち着いて働く場所がない」

「子どもがいて、集中できない」

「公私の区別がつかない、一日中、仕事している気分になる」

「同僚との雑談、飲み会がなくなり、グチも言えず、ストレス発散できない」

「仕事を自分一人でやっている気がして、孤独だ」

という意見もあります。

リモートワークで働いたほうが良いと思う理由

リモートワーク(在宅勤務)で働いたほうが良いと思う理由は何かというと、サラリーマンが本当の自由を得るには、うってつけの雇用形態だからです。

というより、時間と場所を自由にするというのは、リモートワークで働くと同じ意味ですよね。

世の中で、毎日9-5時の時間帯に拘束されないで生きられるのは、企業のオーナー経営者、起業家、失業者、退職者(リタイアした人)くらいです。大企業のサラリーマン社長、そして、総理大臣という国のトップですら、このルールの外にはいません。

リモートワークで働くという選択は、21世紀の新しい働き方(Work Style Shift)の提案です。これは、目的ではありません。ありたい(理想の)姿です。

  • なるべく労働時間は減らして、でも、生産性は向上させて、生み出す成果は同じか2倍にすることで、雇用も給料の水準も維持する、あるいは、上げる。
  • 住む場所も自由に決められる。都会の郊外に住んでもよし、北海道でも、軽井沢でも、四万十川流域でも、どこでも好きなところに住む。また、海外に、2,3か月、あるいは、半年1年の間、旅行したり、滞在してもいい。

素敵だと思いませんか?それが、新しいWork Styleの提案です。「ニューリッチ」という言葉がありますが、時間と移動の自由が存分にあるひとのことを言います。経済的に独立し、早く引退生活を始める(FIRE)が流行りですが、しょせん、人生の先送りにすぎません。

自由な時間を増やし、日本中、世界中を移動したり、好きな場所に住む自由を満喫するWork Styleです。

こんな人には向かないかもしれませんが

人の価値観はさまざまですから、自由時間を増やしたり、仕事を効率的に早く終わらせたり、自由に移動することに興味がない人もいるのでは?と思う人もいるかもしれませんね。

リモートワークで働いて、自由になりましょうというのに向かない人は、

  • 仕事中毒の人
  • 仕事の段取りが悪い人。特に、人にモノを頼むときに、なんでも口で説明しようとする人
  • 会社に雑談をしに来ている人、あるいは、仕事終わりに一杯飲むために来ている人
  • 業績評価より、無遅刻・無欠勤など勤労時間による評価で生き延びている人

という感じでしょうか。恥ずかしながら、私も日本の企業にいるときは、こんな感じのローパフォーマーの社員でした。

日本の企業は、新卒一括採用による、「メンバーシップ型雇用(人に仕事をつける)」で、人を採用すると、組織、グループは家族のような存在になります。組織、会社の中で、仕事も変わり、肩書も上がっていくので、同期意識も強いし、横並びの文化になります。

会社を自分の家族のように思い、自分のアイデンティティの一部にしてしまっている人、職場で「深い」コミュニケーションに慣れてしまっている人には、いわば、「ジョブ型」のような働き方に変えるという意識革命は難しいかもしれません。

ただ、人生100年時代。たとえ、65歳まで会社で、メンバーシップ関係を仲間と築いてやってきたとしても、その後はどうでしょうか?

会社ではないコミュニティ、仲間、サークルを一刻も早くつくったほうが良いのではないでしょうか?

ボールはみなさんが持っています

リモートワークで働くというWork Style Shiftは、人生100年時代にも適合した、新しい働き方の一提案です。

「ニュータイプ」の人々の考え方は、「未来を予測するのではなく、未来を構想すること」だと、独立研究家の山口周さんは、著書で述べていますが、リモートワークで働くというのも、その例にもれません。つまり、リモートワークでの働き方がどうなるかという予想、メリット、デメリットの比較といった議論は、あまり意味がありません。

要は、自分の人生の目的、目標が何か?どうすれば、充実感をもって活動できるか?という「人生のゴール」にとって、リモートワークで働くという「手段」が役立つかどうかです。

もし、リモートワークで働くというWork style が必須だと考えるならば、どうやってそれを自分自身が勝ち取ることができるか?というのが、新たな「問い」であるはずですね。

リモートワークで働くということの是非を一般的に議論しても、意味ありません。

リモートワークで働くことが自分の理想的な生活に必要だと確信した人は、行動に移さなければならない、ということです。

黙っていても、話はうまく進みません。

リモートワークで働くとしても、いろいろ問題はあるでしょう。

でも、大きな人生の目的があり、それを実現するために不可欠な手段が「リモートワークで働く」と分かったのですから、問題解決は、リモートワークにおける障害を取り除くことですよね。

上司の説得もそうでしょうし、会社のシステムを家庭で使う際のセキュリティ問題もあるかもしれません。また、あなたが一日中、家にいることで奥さんが機嫌が悪いというようなことも障害かもしれません。

でも、大きな目的をもう一度思い起こしましょう。

目的達成のために、問題解決をひとつずつしていって、理想のWork Styleに Shiftしていくことが大きな流れですよね。

あれこれ大変だから、リモートワークはやめるというのでは、主客転倒です。

待っていても、会社は何もしてくれません。

ボールは、私たちがもっているのです。行動しましょう。